本州最北端の町、大間
暖流と寒流が交わり、豊かな海の恩恵にあずかる津軽海峡。この海を臨む大間では、様々な漁業が営まれてきた。中でも有名なのは、テレビなどでもたびたび取り上げられる「マグロ一本釣り漁」だ。4トンほどの小さな漁船を操り、釣り糸一本で数百キロのクロマグロを釣り上げる。その雄々しさは人々の心を引きつけてやまない。
本来、マグロの一本釣りは難易度が高く、天候や潮流にも左右されるため、不安定な漁業と言われる。しかし大間は、毎シーズン安定した水揚げを維持している。その要因の一つが「ソナー」だ。今や65%強もの普及率を誇るソナーと、大間の漁師との関わりを紹介する。
「大間の漁師」ソナーの使いこなしが勝敗を分ける
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釣れなかった3年間、救ったのは「ソナー」
「こいつ(ソナー)」がまた、獲物へと導いてくれる」3年間水揚げから見放されてきた山本さん。借金してまで備え付けたソナーにも、最初は半信半疑だった。しかし4年ぶりに100キロクラスの大物を釣り上げたことで、彼はソナーへの信頼を深めていく。次のシーズンに二桁の水揚げを目指す山本さんは、「大丈夫、こいつ(ソナー)が獲物へと導いてくれる」と確信を見せる。
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「ソナー」導入で漁獲量が倍増
亡き妻に代わる“船上の良き伴侶”経験と勘に頼っていた魚群探索を、科学的な方法へ変換させたソナー。しかしソナーの普及によって最も変わったのは、投餌ポイントを争う「位置取り」だと渡辺さんは話す。「同じ漁師として命をかけて海にいるのだから、強引な割り込みは許し難い」。10代の頃からマグロ漁に従事してきた渡辺さんは、漁師の規律を忘れない。
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大間の荒波を駆ける「夫婦船」
妻がソナーを操り、トップクラスの漁獲量大間唯一の夫婦船でソナーを操るのは妻の文子さん。機械に頼って漁をすることに渋い顔をしていた夫の洋三さんを説得し、ソナーを使いこなして最高漁獲数50本と大間でもトップクラスにのし上がった。マグロ漁を次世代へ継承していきたいと願う夫妻は、水産資源の管理にもソナーを役立てようと考えている。
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