BNWAS

BNWAS(航海当直警報システム) 型式 BR-500

当直航海士の意識低下を警報し、海難事故を未然に防ぐ

BNWASは、船橋当直航海士の居眠りや非就労を監視し、海難事故を未然に防ぐための機器です。2008 年開催のIMO 第54 回航行安全小委員 (NAV54) にて、2011 年7 月1日以降建造のSOLAS 批准船のすべての旅客船・150 GT 以上の船舶、さらにそれ以前に建造された船舶へ搭載が義務付けられています。

商船

特長

  • 航海当直警報システムに関する国際規格IMO MSC.128(75)およびIEC62616 Ed.1に合致

  • 第一種および第二種船橋航海当直装置 両方の要件に合致

  • 設定した時間内に航海士の動作が確認できない場合は、船内のキャビンパネルへアラームを転送

  • 自動操舵装置(トラックコントロールシステム)のエラー時など、緊急時に支援航海士を呼び出すバックアップコール機能

  • 任意の航海士を呼び出すコール機能

  • レーダー・ECDISと接続し、操作信号の入力が可能

    接続可能な当社機器:FAR-2xx8シリーズ、FAR-3xxxシリーズ、FMD-3xxxシリーズ、その他操作信号を出力する機器と接続可能です。

  • ALRセンテンスをVDRへ出力可能(IEC 61162)

  • 当直航海士の動作を検出してタイマーをリセットするモーション検出器(オプション)

  • 可視警報を認識しやすいフラッシュビーコン(オプション)

  • 管理者パスワードによる保護機能

    • モード切り替え(手動OFF、手動ON、自動)
    • タイマー設定 (3~12分)
    • システム自己診断
  • 日本語表示が可能

    日本語、英語、中国語、韓国語、ロシア語での表示が可能です。
    (※英語以外の言語の使用については、管轄国や船級にご確認ください。)

  • 見やすいカラー液晶画面

BNWAS(航海当直警報システム)について

仕組み

休止期間
当直航海士は、設定されたタイムインターバルの間に、タイマーリセットボタンを押すか、BNWASに接続された機器(レーダーやECDISなど)の操作を行う必要があります。
警報予告
設定時間内にタイマーリセットボタンを押さなかった、もしくは機器操作を行わなかった場合、可視警報が作動します。
第一段階警報
警報予告の間に操作が確認されない場合には、その後さらに15秒間可視・可聴警報が作動します。
第二段階警報
警報予告・第一段階警報が作動している30秒の間に警報に対する処置が行われなかった場合は、船長および支援航海士居室のキャビンパネルにアラームが転送されます。
第三段階警報
さらに、設定された時間内に処置が行われない場合は、船内全てのキャビンパネルにアラームが転送されます。

アラームの停止は、ブリッジにおいてのみ可能です。支援航海士がブリッジへ向かい、ブリッジ内の状況を確認し、適切な措置を取ります。ブリッジにてアラーム停止の処置が行われると、BNWASは通常の動作に戻り、メインパネル上のタイマーが作動し始めます。

動作フロー

タイマーリセット機能と可視警報装置

BNWASのタイマーをリセットするには、以下の3つの方法があります。

  1. メインパネル/タイマーリセットパネル上のリセットボタン押下
  2. モーションセンサーによる当直航海士の動作検出
  3. BNWASに接続された機器上の操作

※注意事項
BNWASのタイマーをリセットする外部接続機器は、当直航海士が適切な見張りを行える場所に設置しなければなりません。

モーションセンサーは、船の揺れに左右されない場所に設置する必要があります。モーションセンサーの検知範囲には動くものを置いてはいけません。

また、タイマー終了後に点滅形式の可視警報装置を設置する必要があります。
可視警報装置についても、ブリッジにおいて、当直航海士が適切な見張りを行える範囲内に設置しなければなりません。

設置場所は限定されてはいませんが、操船指揮位置、航海および操船を行うワークステーション、監視のためのワークステーションおよびウイングが挙げられます。

操作モード

BNWASには3つの操作モードがあります。

  • 自動
    船舶の船首方位/航跡制御方式自動操舵装置が起動しているときはいつでも自動的に作動状態になり、当該装置が起動していないときは作動が禁止される
  • 手動ON
    連続的に作動状態
  • 手動OFF
    いかなる状態でも作動しない

各種機器

メインアラームパネル
型式:BR-510

タイマー表示・リセットや各種設定を行います。
タイマーリセットパネル
型式:BR-530
(オプション)
ボタンを押すことでタイマーをリセットします。
キャビンパネル
型式:BR-540
(オプション)
航海士の居室に設置され、設定時間内に船橋での操作が確認されないとき、可視・可聴警報を発します。
防水タイマーリセットパネル
型式:BR-550
(オプション)
曝露部に装備できるタイマーリセットパネルです。
モーション検出器
型式:BR-560
(オプション)
ブリッジ内の動きを検出し、タイマーをリセットします。
フラッシュビーコン
型式:BR-570
(オプション)
警報予告時、および第1~第3ステージで可視警報を発します。

仕様

機器名称 船橋航海当直警報装置
メインアラームパネル
(BR-510)
表示部 4.3インチカラー液晶
画素数 480 x 272
制御部
(BR-520)
入力ポート 操作信号 4チャンネル、ノーマルオープン
オートパイロット 1チャンネル、ノーマルオープン
バックアップナビゲータ 1チャンネル、ノーマルクローズ
出力ポート システムエラー 2チャンネル、ノーマルクローズ(従来モード)
またはノーマルオープン(Alert I/F 1 および2)
シリアル信号 1 チャンネル(IEC61162-1)
キャビンパネル制御 最大12 台(3 台並列接続可能)
タイマーリセットアラーム制御 最大6 台(2台並列接続可能)
モーション検出器 2 チャンネル
フラッシュビーコン 3 チャンネル
キャビンパネル
(BR-540、オプション)
電源入力 DC 12 V:100 mA以下(制御部から供給)
可視表示 アラームLED、デューティーLED
可聴警報 ブザー
タイマーリセットパネル/防水タイマーリセットパネル
(BR-530/BR-550、オプション)
可視表示 アラームLED、リセットLED
可聴警報 ブザー
タイマーリセット 押しボタン
モーション検出器
(BR-560、オプション)
検出方式 赤外線人体検出(焦電)方式
検出距離 最大5 m
移動速度 0.8~1.2 m/s
検出温度差 7 ℃以上(正面)
フラッシュビーコン
(BR-570、オプション)
可視警報予告 警報ランプ(黄)
電源
(制御部)
AC 100-230 V:0.6-0.4 A、単相、50/60 Hz
DC 24 V:1.0 A(バックアップ電源)
環境条件 動作温度 防水タイマーリセットパネル -25℃ ~ +55℃
その他のユニット -15℃ ~ +55℃
相対湿度 93%(+40℃)
防塵/防水性 防水タイマーリセットパネル IP56
制御部(BR-520) IP22(壁掛)、IP20(卓上)
その他のユニット IP22
振動 IEC 60945 Ed. 4

構成品

標準品

  • メインアラームパネル BR-510 ×1
  • 制御部 BR-520 ×1
  • 工事材料 ×1式

オプション品

  • タイマーリセットパネル BR-530(数量 応相談 ※最大6台)
  • キャビンパネル BR-540(数量 応相談 ※最大12台)
  • 防水タイマーリセットパネル BR-550(数量 応相談 ※最大6台)
  • モーション検出器 BR-560(数量 応相談 ※最大2台)
  • フラッシュビーコン BR-570(数量 応相談 ※最大3台)
  • 壁掛装備キット OP24-20(BR-530/540/560/570用)
  • ハンガー OP24-21(BR-510用)
  • シールドフィルム OP24-22(BR-510用)
  • 前止めパネル OP24-34(BR-530/540/560/570用)
    OP24-35(BR-510用)
  • ケーブル組品(BR-510とBR-520接続用) 10 m、20 m、30 m、40 m、50 m

カタログほか

* 外観・仕様に関しては予告なく変更する場合があります。予めご了承ください。