時刻同期用GPS/GNSS受信機を内蔵する製品を使用の際には、GPS/GNSSアンテナと周辺機器を適切に選び、設置していただく必要があります。故障やトラブル無く、長期にGPS/GNSS受信機をお使いいただくために、GPS/GNSSアンテナの選び方と設置の注意点を解説します。
GPS衛星とGLONASS衛星など、受信したい衛星や信号の種類によって周波数帯が異なります。たとえばGPS衛星のL1信号は1.57542 GHz、GLONASS衛星のL1信号は1.602 GHzです。
GNSS受信機が対応する衛星システムや信号の種類をご確認のうえ、それらを受信できるGNSSアンテナをお選びください。
衛星の電波はとても微弱です。他の無線システムのアンテナ近傍など、ノイズが多い環境にGNSSアンテナを設置する場合は、ノイズフィルタ内蔵のアンテナがおすすめです。
アンテナの形状についても、積雪の多い地域に設置する場合は、雪が積もりにくい形状のアンテナをおすすめします。
また、GNSSアンテナは空が見渡せるオープンスカイ環境への設置を推奨しており、屋上などに設置するケースも多いです。雷サージへの対策が必要な場合は、避雷器もセットでご検討ください。
GNSSアンテナはビルの屋上に設置し、GNSS受信機は屋内に設置するような、アンテナと受信機間の距離が長い場合には、信号の減衰を考慮する必要があります。アンプ(信号増幅器)を使用することもご検討ください。
また、1つのGNSSアンテナの信号を複数のGNSS受信機で使用する場合には、専用の分配器をご使用ください。
GNSS衛星からの信号を良好に受信するには、設置場所は空が開けた屋外が理想的です。アンテナは専用の取付補助具を用いてポールなどに固定してください。
また、GNSSアンテナ自身が防水仕様であっても、同軸コネクタの接続部は防水仕様ではありませんので、自己癒着テープなどで防水処理をしてください。
GNSS受信機を初めてお使いの方は、メーカー純正のアンテナと周辺機器をお勧めします。
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フルノのGNSSアンテナを例に、設置に必要な取付金具や設置手順を写真付きで解説した資料です。
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GNSSアンテナを設置する際には、GNSS受信機のアンテナ仕様を満たすよう、同軸ケーブルやアンプなどの部材を選定します。また、受信機~アンテナ間の電波遅延を考慮する必要もあります。本資料では、GNSS受信機メーカーの視点で、必要項目の計算方法を具体例と共にご説明しています。
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・同軸ケーブルによる電波遅延
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GNSS受信機向けのサージ保護デバイス(SPD)には
・アンテナなどに直接発生する直撃雷用
・落雷によって発生した磁界により誘導されて発生する誘導雷用
があります。
上記2種類のSPDを組み合わせることで、雷サージ耐性はより強化されます。
弊社の直撃雷用SPD(型式:TVA-03C)と誘導雷用SPD(型式:TVA-03V)を例に、その設置方法と、雷インパルス試験の結果をご紹介します。
近年の異常気象で、雷サージへの対策が重要性を増しています。
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